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2006年9月 3日 (日)

カードゲームと群集心理

今回はちょっと難しい話をします

そもそも、「群集心理」とはなにか
 ぐんしゅう-しんり ―しふ― 5 【群集心理】
群集が示す特殊な心理状態。一般に判断力が低下し、興奮性が強くなり、衝動的無責任的な言動をとる傾向になる。
                       三省堂提供「大辞林 第二版」より
要は「みんなやってるから自分もやろう」と思い、行動することです。例えばAとBのラーメン屋があります。この2店はまったく同じ味、サービスです、しかしAには行列ができて、Bはがらんがらんです。あなたなら、どちらの店で食べたいですか?と聞かれたら、多くの人はAと答えるでしょう。これは「Aの方が行列ができている=Aの方が人気がある=Aの方がおいしい」という心理が働くからです。これが「群集心理」なのです

カードゲームにおいて「群集心理」は重要な意味を持ちます。なぜなら、カードゲームは一人ではなりたたないからです。プレイヤーはもちろんのこと、開発、大会運営など(それを言ったら、この世の物事すべてがそうなってしまいそうですが・・・)。よって、「群集心理」が強く反映してきます
もっとも極端なのが、小学生~高校生。BBSでも「友達がやっているからはじめた」「まわりがみんなやらなくなったから自分もやめた」という意見を聞きます。立派な「群集心理」ですね。対戦相手がいなければやる意味がない。しかし視野を広げれば、学校以外でもカードゲームをできる場はいくらでもあります。しかし年が若ければ若いほど、自分の世界は学校が主で、そこでの流行が自分の世界の流行なのです。これが大学生以上になれば、視野が拡大し、このような群集心理も働きにくくなります。「群集心理」とは、自分の主義主張がまだ確立されておらず、視野が狭い世代であればあるほど強くなるのです
そうなると、「デュエルマスターズ」「ムシキング」「ラブ&ベリー」などの人気の理由が紐解けてきます。小学生間での人気は、瞬く間に全国に広がります。そう、「みんなやってるから自分もやろう」なのです。少し軌道に乗せてしまえば、あっという間に広がる。まさにこれでしょう(もちろんそれだけではないですが、あれだけの人気を誇るのには「群集心理」なくしては語れないでしょう)

シングルカードの値段にも、「群集心理」が作用しています。簡単に言えば「売れるカードは高い」。ここで「え、強いから高いんじゃないの?」と思う人もいるでしょう。しかしこれはコモンとレアの価格差を見れば一目瞭然です。強くても手に入りやすいカードは、それほど高くありません(遊戯王でいえば《クリッター/Sangan》、D-0でいえば「バードマン・ソウル」)。また強くても使えないカード、いわゆる禁止カードも高いことはありません(いつ使えるようになるか分からないため、それほど下げることはないようですが)。また、使用率が異常に高い強いカードは、レア度を逆転させるような値段がつくことがあります(遊戯王の《サイバー・ドラゴン/Cyber Dragon》、D-0の「象砲手バルカン」)
D-0では、これがみごとにHITしました。「水底の歌劇場」はグランプリ1終了時から急激に上がりました。初期から2倍は上がったのではないでしょうか。「幻影王ルドルフ」もグランプリ2終了時から上がりました。「シルバーワイズ・ドラゴン」や「閃光の魔炎ビーム」は発売当初と比べると、店によっては10倍になったところもあるでしょう。以上のことからも、「強い=高い」ではなく、「人気=高い」というのが分かるでしょう
実はこれ、まんま「株」なんですよ。株というのは、会社が業績を上げたから上がるのではなく、株が売れたから上がるんです。シングル価格が読める人は、案外トレーダーの才能があるかもしれませんね

そして一番密接で、重要なのが「メタゲーム」です。これこそまさに「群集心理」の塊です。そもそも「メタゲーム」というのは、「実際のゲームの外から、実際のゲームを考えること」です。そこは個人だけではなりたたず、さまざまな人の意見が右往左往しています
このデッキが強い」といえば、誰でも使ってみたくなります。これが大会前ならなおさらです。「強い=勝てる」と思っているからです。しかし実際には「勝てる=強い」なのです。なぜなら、使い方が分からなければ、強いデッキでも勝てないからです。要は使用者本人が強くなくてはいけないわけですね。しかしカードゲームというのは、「運」の要素が強く働いています。ここが「強い=勝てる」という勘違いを生んでいるわけです。ある程度の動かしたかが分かればなんとか勝ててしまう、それが強いデッキ。遊戯王での「ガジェットデッキ」はまさにそれですね
ところが、D-0である事件が起きました。それがグランプリ2の優勝デッキである「トロール・ヴァレー」。それまでは「ゴッド・ルドルフ」が一番人気で、これが優勝するものだとばかり思われていました。実際使用者もダントツで多かったようです。しかし実際優勝したのは、それを対策したトロール・ヴァレー。このデッキの中核は、それまで人気の低かったカードでした。しかしグランプリ2終了時から、トロール・ヴァレーは急激に人気が出たのでした
これからも分かるように、「強い=勝てる」ではなく「勝てる=強い」なのです。つまり、いかに「強い=勝てる」からそのデッキを使うのではなく、「強い=使われる」と考えれば、それに「勝てる」デッキを使い、そこに勝てば「強い」と証明されるわけです。これこそが「勝てる=強い」なのです
こうなるには、さまざまなデッキ、ひいてはカードを使い、とにかく経験値をためることです。「みんな使ってるから、このデッキを使おう」では最終的に行き詰ります。しかし「群集心理」に邪魔されて、意外とそこに気づかないものです。グーにグーを出しても、決着はつきません。勝つにはパーを出さなくてはなりません。「群集心理」に踊らされて「グー」を出し続けてきた人、今からでも遅くはないので、自分なりの「パー」を考えてみましょう

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